メンタ ルパートナー養成事業
平成23年度から、三重県では、自殺対策人材養成事業の一環として、メンタルパートナー養
成事業に取り組んでいます。 内閣府が行なった意識調査において、今までに本気で自殺したいと
思ったことがある人が5人に1人おり、 自殺を考えた時に誰かに相談したか聞いたところ、「相談したことがない」が約6割、「身近な人に相談した」が約3割、「公的機関や民間ボランティアへの相談」は、1割に満たない状況でした。一方、 自殺前の兆候や変化に家族や職場の人たちが気づく割合は、8割に上っています。
そこで自殺予防について正しい知識を持ち、身近な人(家族や近所、同僚など)の変化に気づき、自殺を考えている人、悩んでいる人を相談窓口等へつなぐ役目をしてもらう人を地域にたく
さん作ることで、 地域の絆づくりを強化し少しでも自殺に傾く人が減ることを期待してメンタル
パートナー養成事業を実施します。さらにこの事業を通して自殺対策に関心を持つ人の裾野を広
げることをねらいとし、 平成26年度までに三重県下で2万人養成することを目標としています。
★メンタルパートナーとは…?
メンタルパートナーとは、 自殺予防について正しい知識を持ち、身近な人の変化に気づき、自殺を考えている人、悩んでいる人を相談窓口等へつなぐ役割が期待される人のことを言います。 これは、三重県独自の名称で、自殺対策における身近なゲートキーパーのことを指します。
★なぜ2万人も必要なの…?
自殺未遂者は、自殺者の10倍以上存在すると言われています。三重県の年間自殺者数は、400人前後ですので、10倍以上となると4000人から5000人ぐらいの人が、自殺を考えたり、自殺に傾いたりしている人がいることになります。1人の自殺したいほど悩んでいる人を、 孤立させないためにも、4人から5人の見守り体制ができればと考えています。
★メンタルパートナーになるには…?
メンタルパートナー養成研修を受講していただきます。メンタルパートナー養成研修では、自殺の現状とその背景にある様々な要因、自殺のサイン、さらにはサインに気づいた時の声のかけ方やかかわり方などをまとめた15分程度のDVDを見ていただき、メンタルパートナー指導者と呼ばれる講師から、メンタルパートナーの役割や心がけてほしいことなどを説明させていただきます。
★あなたも地域や職場でメンタルパートナー養成研修を実施しませんか…?
いつも活動している仲間との会合や勉強会、企業のメンタルヘルス研修などで、あなたもメンタルパートナー養成研修を実施してみませんか。この研修を受講していただいた方を「メンタルパートナー」と呼びますが、最短で20分の時間があれば実施できます。(希望によっては1~2時間の研修として実施することも可能です。) お近くのメンタルパートナー指導者もしくはこころの健康センター職員がDVDをもってお伺いします。会場の確保と人集めをしていただければ、 日程調整をさせていただきます。お問い合わせは、こころの健康センターもしくは、各保健所まで…。
三重県こころの健康センターの資料より抜粋